遺産分割協議書の書き方【行政書士が解説】作成手順・記載例・注意点
遺産分割協議書は、相続人全員の合意内容を書面化したものです。この書類がなければ、銀行や役所での各種名義変更手続きが進みません。
遺産分割協議書とは
遺産分割協議書とは、相続人全員が集まり、誰がどの財産を相続するかについて合意した内容を書面化したものです。
法律上、この書類の形式について厳密な決まりはありません「、不動産登記や銀行の手続きなど、各機関で提出を求められます。
遺産分割協議書が必要なケース
以下のような場合に、遺産分割協議書の作成が必要になります。
- 遺言書がない場合
- 遺言書はあるが、相続人全員が異なる分け方に合意した場合
- 遺言書の内容と異なる形で遺産分割する場合
遺産分割協議書に記載すべき内容
①被相続人の情報
- 被相続人の氏名
- 被相続人の死亡年月日
- 被相続人の住所
②相続人が情報
- 全相続人の氏名・住所
- 被相続人との続柄
③財産分割の内容
誰がどの財産を取得するか、具体的に記載します。
- 不動産:登記簿に記載されたとおりの表示
- 預貯金:金融機関名・支店名・口座番号・金額
- 株式:銘柄・株数
- 自動車:車種・登録番号
④日付・署名・押印
協議が成立した日付を記載し、全相続人が署名と実印を押印します。
遺産分割協議書
被相続人 山田太郎(令和6年3月20日死亡)の遺産について、その相続人全員が以下のとおり協議を成立させた。
第1条 不動産
さいたま市○○区○○町1-2-3 宅地(登記簿面積100.00㎡)は長子・山田次郎が取得する。
第2条 預貯金
◎◎銀行△△支店 普通預金 口座番号123456789 金額300万円は長女・山田三子が取得する。
第3条 その他
上記に記載するない遺産については、相続人全員が協議のうえ、別途決定するものとする。
令和6年4月1日
相続人 山田次郎 印
相続人 山田三子 印
不動産の記載方法
不動産を遺産分割協議書に記載する際は、登記簿謄本に記載されてえるとおりに記載することが重要です。
以下の情報を正確に記載しましょう。
- 所在地(町丁目、地番まで含める)
- 地目(宅地、田、畑など)
- 面積(登記簿面積を正確に記載)
複数の筆がある場合
不動産が複数の筆に分かれている場合は、各筆ごとに記載する必要があります。
預貯金の記載方法
預貯金を記載する際は、以下の情報が必要です。
- 金融機関名(銀行名・信用金庫名など)
- 支店名
- 口座種別(普通預金・定期預金など)
- 口座番号
- 金額
遺産分割協議書の注意点
相続人全員の署名と実印が必須
協議書は全相続人が署名し、実印を押印する必要があります。一人でも欠けると、その協議書は無効になります。
訂正の場合は修正液NG
誤字があった場合は、修正液で直すのではなく、その箇所に二重線を引き、傍に訂正した人の実印を押します。
複数ページの場合は割印を
協議書が複数ページになる場合は、各ページの境目に全相続人の実印で割印を押すことで、改ざんり防ぎます。
遺産分割協議書の作成には、全相続人の印鑑証明書が必要です。原本が求められる場合もあるので、複数部作成しておくことをお勧めします。また、協議書が成立した後は、全相続人の合意がない限り、内容を変更することはできません。
よくある間違い
①相続人の一人が合意していない
相続人の一人が協議に参加していない、または署名していない場合、その協議書は無効です。
②不動産の表示が不正確
登記簿と異なる表示で記載すると、後に相続登記が進みません。
③預貯金の金額を曖昧に記載
「○○銀行の口座一切」など、曖昧な表現は避けましょう。具体的な金額を記載することえ重要です。
行政書士に依頼するメリット
遺産分割協議書の作成は、ポイントが多く、ミスが後の手続きに大きく影響します。
行政書士に依頼すれば、相続人全員の合意を確認しながら、正確で法的に有効な協議書を作成できます。
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